安物好き

安物買いの銭失いとはよくいったもんだ。韻まで踏んでるし。
でもつい安物に目がいく。安物とはなんぞや?
とりあえず「安い」でも大概「うまい」わけがない。「早い」は機能的なことと考えるとまぁこのへんはどうでもいい。ようはうまけりゃ文句はない。
だがあともういくらか足せば多少の「うまい」を手に入れられるとしたらどうしよう。
確実にこっちのがうまい。でも安くはなくなる。
「味」をとるか「値段」で選ぶか。
でさもう俺はこれから「値段」で選ぶ事はやめにしようと思うわけ。値段で選ぶぐらいなら買わないことを選択することにした。だって安いもんはそん時だけは幸せになれるかもしれんけど結局満足度はいつも腹六分目ぐらい。そうなるとそのあと四分目がほしくなるわけじゃないか。そうなるとまた似たような値段払うはめになるとさもうだったらさっきちょっと迷ったやつでよかったじゃんって話しになるわけよ。まさしく安物買いの銭失いな話しだけどさもう俺はこんな自分が嫌で嫌でもうこんな生き方はやめようって思った。別にどうしても必要なものとか交通費とか安いのにこしたことはないけど自分を癒すための買い物ってやっぱりしちゃうじゃん。ホントちょっとした心の隙間を埋めたいだけのちょっと自分への御褒美っつうかなー。もうどうでもいい時ってあるっしょ?くだらん事とかでやたらむかついたりする時期とか沸点どんだけ低いんだよって時。俺のそんな心の隙をみて偉い人達は「今だー」ってミサイル発射ですよ。俺もろ被弾ですよ。もうたち上がれないぐらい。
で気がついたらエロDVD屋の前に立ってた十五の夜。
でもね今日の俺はちょっといつもと違った。最初目をつけたのはもちろん中古とかパッケージもないような訳わからん女優が出てるやつを手にとったけど、いつもならここで面倒になってレジに向かってしまうところだが今日俺のちょっと違う。
大体衝動的に店に来ると自分の目星つけてたやつの名前とか完全にすっとんでしまい2、3日して思い出して後悔するのがいつもの俺のパターン。でも今回ちゃんと思い出した。奇跡にちかい。で今手に持ってる1990円のこの店でも一番安いと思われる『あねご』とかいうハメ撮りもんはさっさと戻してオキニの子を探してたら一本だけあった。でも2990円。
一瞬「高っ!」って思ったけどよく考えてみれば
『あねご』約2000円オキニ約3000円。たった1000円足すだけで俺の欲しかった「うまい」が手に入るじゃねーか。なんで今までこういうふうな考え方できなかったんだろ。この1000円を足せばいいという考えが今までなかったよ。1000円を惜しむとかじゃなくてただ高いか安いかだけの判断しかしていなかった。判断基準というか心が狭い人だったね。今日俺は少し心が広くなった気がするよ。約3000円で買ったブツはかなり満足のイクものだった。ちょうど腹八分目だ。これですよ。賢い買い物ってやつは。この満足感ですよ。安けりゃいいってもんじゃない。安ければ安いにこしたことはないが。しばらくはレンタルビデオ屋にも行かなくて済むぜ。これは実は得してんじゃないか?絶対そうだ。これが勝ち組ってやつだよ。勝った。やあべかったよ。賢くないと損ばかりするねこの世の中は。でもなんだろこの虚しさは。そうか所詮エロか。だよな彼女いるやつにはかなわんわなー。一緒においしいもん食べたり。いい景色みたり。まさにプライスレスってやつDEATHか?
まぁいい。これからは値段だけで判断するのはやめよう。大体1×××円までわかるが×990円とか×890円とかってなんなんだよ。安く見えちまうだろうが。はっきりしろや。そりゃトミーリージョーンズだって呆れるぜ。